ごあいさつ
先日、定期公演に来ていただいた方からお手紙が届きました。
涼やかな森林の中にいるような素敵な時間を過ごさせていただきました。安定した音程とハーモニーの美しく気持ちのよい歌声、そして、ご指導される先生がずっと後ろにいて、子供たちを主役として進行していくのも、こんなスタイルがあるんだ!と、私には驚きでした。
私の見たことがある児童合唱団は、指揮者の大人が前に立って自ら盛り上げてひっぱっていく形ばかりでしたので、子供たちだけでこんなにできるんだ!と感銘を受けました。
子供たちと先生との信頼関係があるからこそなのだろうと思いました。
子供たちの歌声が客席という空間を超えて、はるか遠くの、天とか世界に届くような感じがしました。
児童合唱団の主役は子供たち。子供たちと大人の信頼関係。子供たちどうしの信頼関係。改めて、あたりまえの原点に思いを馳せることができました。
2008年の9月に、ことのみ児童合唱団は7人のメンバーで初練習を行いました。指揮者を引き受けてくれる大人がいなかったというのが実情ではありますが、7人の子供たちの前で大人が仰々しく指揮をする様子を想像すると、それはことのみ児童合唱団のありたい姿ではなかったように思います。
研鑽を積んだシニア、まわりの声にそーっと合わせるジュニア、声をひたすら張り上げるジュニア、ひらがな勉強中の幼稚園児。設立から10年がたって、少しずつ団員が増え個性の幅がずいぶん広がりましたが、おかげさまで今も同じスタイルで歌い続けることができています。
今度とも、ことのみ児童合唱団を温かく見守っていただけますようお願い申し上げます。これからも同じスタイルで歌い続けられるように、信頼関係を大切に育んでまいります。
2018年9月
ことのみ児童合唱団 役員一同